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2007
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/20
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・世界の果て〜江戸川乱歩には捧げない
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〜前回までのあらすじ。 前回の話を読め。
−−まるで此の世の果てだった。
後に、YOLYはこう語っている。
心にゆとりがある人間と言うのは、 せかせかとせせこましく生きては居ないのだろう。 心にゆとりも無く、金も愛も無い私は、 常にギリギリの此の世と彼の世の狭間で ゆらゆらと揺れ動いているのだ。
直接会場に向かってくれと言われた私は、開始時間15分前には会場の前に居たが、 一人で待っていると言うのも、 切羽詰っているみたいで(切羽詰っているのだが)厭だなあと思い、 ちょいとふらふらしているとメール。
余計なことは話すなよと言う旨。
どうも、僕は口が軽いと思われているようですな。 喋るなと言われれば何も喋りませんとも。 まあ、言われなければ何でも喋ってしまうからなんでしょうけどね。
了解とメールし、 こういうメールをこのタイミング(3分前)で送って来ると言うことは、 恐らくは、もう着いているのだろうな。 出なければ、遅れる等書いているはなんて考えていた僕がバカでした。
部屋に案内されると、誰も居ない。 むう。 食器とお通しだけが置かれている。
席数は3VS4 7人……?
実は、この時点まで、 誰が来るのか 相手は何人なのか と言う情報は一切無し。
とりあえず、主催者にどうなっているのかと電話をすると、 ちょっと遅れる。 まあ、とりあえず待っててよ。 と、緩い返事で切られる。
切られる寸前、誰が来るのかだけでも教えてくれないかと言うと、 舌打ち交じりに、彼・俺・中学時代の友人×2であると言われる。 彼とは、年1くらいで会っているのだが、 中学時代の友人×2は、6年ぶりである。 あれ?その片方って結……
電話は切れていた。
はんなりと待っていると、 女性×3登場。
困った、俺しかいない
って、今更ホワイトアウトのコピーを使われても、 わかる奴は居るのかって話ですが、 来てしまったものは、 そして、こないものは仕方が無い。
しかも、俺にとっては(伏線)、 アリナシで言えばモハメドアリ。 (だから、電気グルーヴとかスチャダラパーをわかる奴が何人居るんだ)
ここは、何とかポイントを稼がなければ。 逆に考えるんだ。 誰も居ないことを、有利に働かせるんだ。
無理でした。
そりゃア無理だよなああははは。 だって男俺だけなんだもん。 がんばったヨ俺。がんばった。
俺:とりあえず、自己紹介でもしましょうか? 女:まあ、全員来てからで良いんじゃないですか?
……
……困った。 相手を何て呼べば良いのか分からない。
見かねて向こうからの質問。
女:お仕事とか何をなさっているんですか? 俺:ゲームを作ってます。 女:じゃあ、ゲーマーだあはは(養豚場の豚を見るような目で) 俺:……あはっあはははっ。
……YOLY会話術にこういうのがある。 他人が自分に質問してきた時は、 その質問をされたがっている!!!
例えば、その服どこで買ったんですか? と聞かれた、 服をどこで買ったか聞いて欲しいという意思表示なのだ!!
俺:皆さんは何をなさっているんですか? 女:(げんなりした顔で)フリーターです。
……しまった…… 地雷だ……。
使えねえ……YOLY会話術。
空気が重い…… 会話が無い…… あ。送別会の話し始めやがった…… 遅いですね、もう、帰っちゃおうか…… そんな声が聞こえる。 時計は30分過ぎを知らせている…… ぐわんぐわんと音が歪む。
−−まるで此の世の果てだった。
つづく。
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