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2010
/1
/31
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・最終回 叫喚! 最凶最悪のラーメン屋に向かった最終日!
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ならば問う、ラーメンとはなんぞや。
小麦を練った後、細く切ったものを、 各種様々なスープにくぐらせた食べ物。
それが、ラーメンである。
だが、このラーメンを巡り、 拘泥する者、 長蛇の列に並ぶ者、 早朝より旅に出る者、等々。
たかが、ラーメン。 されど、ラーメン。
なのである。
この物語は、あるラーメンに関する物語―― ではあるのだが、 まずは、山口巡りの模様を見ていただこう。
本来2日目に行くはずだった山口県であるが、 折角ここまで来たのだから行きたい。 しかし、今日は最終日8時までには車を戻さなくてはいけないし、 博多最後の記念に、あのラーメンが食べたい。
とすると、ちょっと早起きして山口県に行く計画。だ。
と言うわけで7時に起床し、山口に出かける。 7時だというのに辺りはけっこう暗い。 曇天という事もあるのだが、 西だから日の出が遅いのだろうという事に気付く。
車を飛ばすと、 あっという間に山口。 そして、秋芳洞。
秋芳洞の前ではおばちゃんが駐車場に呼び込みを行っており、 無料で止められるから止めていけというので、 止めていくことにする。
雨が降ってきたので傘を買い、 いざ秋芳洞へ。
秋芳洞はただただ感嘆。 自然てすげえ。
入り口付近に、ただの岩肌に足場が埋め込んであり、 300円(だったかな?)を払って、置いてある懐中電灯を使って 足下を照らしながら進む(と言うか、コース進行上は戻る)道があり、 コレは面白そうだなと思うが、 高所恐怖症気味な私と、高所恐怖症な友人。 昇るか? いやいや、君どうするよ。 と言う押し問答を繰り返し、 でも、折角だから昇るよ俺。と友人に言うと、 コレは無理だろう。 なら、俺独りで行く。荷物は預かってくれ。 じゃあ、俺も行くよ。 と、二人で昇ることに。
流石に荷物を持ったままは厳しかったが、 荷物を入り口に置いていくわけにも行かないし、 傘だけ置いていくことにする。
不安定な足場で写真を撮りながら、 あっというまに抜ける2人。 友人は傘を杖代わりに使おうとたくらんで持って行ったのだが、 そんな風に使えるところが無く、 持ってこなければ良かったとぼやいていた。
しかし、こういう物があったら、 まずやらないタイプの人間だったのだが、 自分も変わる物だな。と、思う。
その後は秋芳洞を堪能。 伊集院光氏がラジオで、 秋芳洞は秋吉台でまずカルスト地形を見て、 秋芳洞を見るのがいい。
なぜなら、 秋芳洞の最大の見せ場である百枚岩は入り口付近にあるので、 秋芳洞入ってすぐに百枚岩を見てしまうと、 その後は惰性で進まなくてはいけない。 秋芳洞は秋吉台に向かって登る形になっており、 秋吉台側から入ると下る形になって楽。
というものであるが、 個人的にはこの意見には首をかしげざるをえない。 というのは、百枚岩以外にも秋芳洞はイベントが盛りだくさんであるからである。 まあ、下りだから楽という意見には賛成であるが。 あ、あと、もう一つだけ首をかしげる理由があるのだが―― それは、伊集院光氏の状況と、僕の状況が異なるので、 何とも言えないのだけれど。
秋芳洞は、見物しながらだと1時間以上かかって抜ける洞窟で、 抜けた先には当然出口がある。 出口は入り口とは異なっているので、 と、なにやら禅問答みたいなやりとりであるが、 出口は入り口から1.5キロくらい離れている。
車は入り口に止めてある。 ということは、出口から入り口まで戻らなくてはいけないということになる。
日曜日だとタクシーやらバスやらがごったかえして居るらしいのだが、 生憎、今日は月曜日。 タクシーもバスも姿が見えない。
タクシーを呼ぶのも良いけど、 秋芳洞の外を20分くらい歩けば着くというので、 まあ、歩くかと言うことで歩くことに。
というわけで、何もない山道を黙々と歩く2人。 流石にコレは下りで助かった。 逆だったら延々登る羽目になる。 というわけで、車で行っている人は、 無難に案内板通りに行った方が良い。
ちなみに、
秋吉台 ┃ 出口━━┻━━入り口
と言う風になっており、 伊集院氏は秋吉台から入り口に向かったと思われる。 私たちは入り口から出口に向かって、 秋吉台には行かず、出口から入り口に戻り、 入り口に置いてある車で秋吉台に移動した。
これが、ある意味正解。
いや、正解は各人が見つければ良いんですが、 私にとっては少なくともこのルートは正しかった。 なぜなら、
秋吉台が凄いから。
これ、秋吉台を途中で見てしまうと、 クライマックスが無くなってしまい、 最後はとぼとぼ歩いて車に戻るで、終わりになってしまうのだが、 最後に秋吉台を見ることによって、 歩いたことも吹き飛ぶこの衝撃。 と、なるのだ。
で、秋吉台を堪能し、近くの売店でカルスト台地を眺めながら食事。 朝から何も食べていないので、兎に角空腹だが、 ラーメン食いたいから饂飩で軽くすます。 夏みかんアイスが有名とのことで、それも食う。
では、そろそろ博多に戻ろうかと。 若干時間があったので、 門司港や小倉に寄る? と聞いたら、 疲れたから早く帰りたいとのこと。 まあ、俺も賛成。遅れても仕方ないし、 土産も買わなきゃだし、 なにより早くあのラーメンを食べてみたい。
というわけで、急いで博多に戻る。 途中、水曜どうでしょうでおなじみの壇ノ浦SAに寄り、 ちょっと感動する。本当は行きに寄ろうと思ったんですけど、 下りしか、立ち寄れないんですね。
ラーメン食べた後、土産も買いたいし、 最後に屋台で一杯やりたいなあと思っていたので、 車を返しに行くことにする。
前日阿蘇山に行ったと行きに、車が泥だらけになっており、 前日は暗かったから気付かなかったけど、 明るいところで見ると結構ヤバイなあ状態だったので、 ある程度泥をはたいてから返しに行くが、 クリーニング代請求されたらどうしようねえ何て話をしつつ(伏線)、 返すも、特に何も言われず、無事返車終了。
荷物を駅のロッカーに入れ、 いざ天神。
さて、 ラーメンに対しての問いかけだ。
ラーメンとはなんぞや。
そろそろ、答えは出た頃だろうか。
私は、ラーメンはごちそうではないと思っている。 並んでまで食べるものではないし、 ましてや、ラーメンを食べるためだけに出かけるなど、 もってのほかだと思っている。
そんなある日、喧嘩商売という漫画を読んでいると、 ラーメンを食べる前にテーブルに置いてあった高菜を食べたら、 追いかえされた。 という話が掲載された。
んな、馬鹿な。 と思っていたのだが、 この話、有名な2ちゃんねるのコピペなのだという。
さらに、それは捏造や妄想ではなく、 とある人の日記が元になっているという。
そんなラーメン屋、食べてみたい。 ……食べてみたくない。
え?
その話を友人にすると、そんなラーメン屋に行くのは絶対に嫌だと。 そんな客を客としてみていないようなラーメン屋には、 行きたくないというのだ。 俺は、行かない。 なら、俺独りで行く。
というわけで、独りでそのラーメン屋へ。 ネット上で情報を見ると、 スープから飲まないと退店 写真撮影したら退店 携帯をいじったら退店 メニューを聞いたら退店 店の前に駐車したら入店拒否 一見さんは入店拒否 ラーメンを食べる前に高菜を食ったら、退店 と、さんざんな言われようなので ドキドキしながら出かける。
看板すら出していないので、 本当にここか? と思うが、ネット上にあった写真と同じだったので、 ドキドキしながらも、 がらり戸とを開ける。
と、
いらっしゃいませー。
ん?
かなり元気のいい挨拶だ。 この時点で気持ちが良い。
客は、自分一人。
周囲を見ると、 携帯禁止、写真撮影禁止の文字。
ラーメンにしようかとも思ったが、 ここは敢えてチャーシューメンを頼む。
ルール通りスープから飲む。
美味い。
あれ? スゴク美味しいよ。 あっという間に食べほす。
夕暮れだというのに、出ることには客も4人に増え 旨いラーメンを食べられ、 満足してお店を出る。
なーんだ。 大したことねーじゃん。
ていうか、これだけひっそりとやって居るんだし、 注意書きもあるし、 知らないで入る方が悪いんじゃないのか? と思わざるをえない。
ところで、ルールを確認する
スープから飲まないと退店
→ まあ、コレは若干理不尽な理由だ。 とはいえ、別にこっちが食い始めるまで監視しているわけではなかったので、 守らなくてもOKなんじゃないか? と思ったり。
写真撮影したら退店 携帯をいじったら退店
→ 禁止と周囲に書かれているので (最近書いたのかも知れないが) やらなければいいんじゃね? と思った。
メニューを聞いたら退店
→ でかでかと書かれていた。 聞くまでもなかった。
店の前に駐車したら入店拒否
→ 普通の住宅街なので、 当然じゃね?と思った。
一見さんは入店拒否
→ されなかった。
ラーメンを食べる前に高菜を食ったら、退店
→ そもそも、コレが発端なのだが…… これって、あり得るのか? と思った。 高菜の瓶はどのテーブルにも置いてある。 どのテーブルにも高菜の瓶に専用の箸が刺さっている。 これを、どうやって食べるんだ? 食べ方としては次の方法が考えられよう。 1.専用の箸を使い、直接食べる 2.割り箸を使い、直接食べる 3.何らかの箸を使い、自分が持っているティッシュや手などを皿代わりにして食べる 1.は論外であろう。 2.は使っていない割り箸ならと思うが、常識的にやりにくいと思う。 3.は、そこまでして食いたいか? と思うのだ。 結論として、常識的に、食べる方がおかしくね? と思ってしまった。 # その日記が書かれた当時には小皿があったのかもしれないが。
と、個人的には非常に好感触だったが、 追い出された人にすれば嫌なんだろうなあと思う。 ラーメンなんて高尚な食い物ではないのだし、 気楽に食べたいと思う反面、 看板も出さずに趣味のような範疇でやっているのだから、 好きにやればいいさ。美味いし。 と思う自分もいる。
ラーメンは、深い。
ちなみに、個人的には、又食べに行っても良いと思うくらい美味しかった。 こんなラーメン屋は産まれて2軒目である。 # もう一つは北海道は函館にある、あじさいというラーメン屋。
で、友人と合流。 まずは、土産を買おうと。 岩田屋で福岡特産物展をやっているので行こうと。 そのまえにその岩田屋の地下で明太子が美味しい店があるから、 明太子を買おうと。 明太子を購入し、物産展に行こうとすると、友人が制止する。
そういえば、さっき、17時までって書いてあったよ。
え?
時計を見と17時15分。 入り口の看板を見ると、 本日最終日のため、17時までの文字。
え?
計算が狂う。まあ、明太子買ったから良いか。 しかし、この旅行こういうのおおいなー。
で、最後にラーメンが食べたいという友人と 一竜という屋台に行き、 友人はラーメン、俺は酒を飲む。
で、ほろ酔い加減で空港に向かい、 チケットを受け取ると、 飛行機が15分ほど遅れているとのこと。 やべーなー。終電大丈夫かな……。 確か、東京到着が23時40分頃だったから、 15分遅れると、終電無くなる……。 困ったなあと思って日程表を見直すと、 東京到着は22時40分。あれ? 何の問題もないや。 と、気が楽になったところで、 この物語は幕を下ろすのである。
……RRRRRR
あれ? 携帯が鳴っている。 九州の電話番号だ。
×××レンタカーです。
げ。 なんだ? 車が汚れているから、クリーニング代よこせってか? ドキドキしながら話を聞くと、 メガネをお忘れではないですか。とのこと。
ん?
あ。
車を運転するときだけメガネを付けている私は、 どうやらメガネを忘れてしまったらしい。
うへえと、メガネを取りに戻り、 何とか無事に東京に戻って来れたのでした。
お仕舞い。
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