静謐日記
written by blue
 フカク、モグル。ヤミヘ、カエル。
 blueのニッキ。

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 2011 /12 /31

今年もこの季節がやって参りました
どうも。
風邪ひいたので実家に帰れずに一人暮らしの
アパートで年越しをします。
暇なので今年の読書ベスト10を発表します。
今年は今のところ102冊読みました。

第10位 ギフト(ル=グウィン)

『ゲド戦記』の作者です。
ギフトとは才能のこと。
贈り物という意味があることからもわかるように,
天から与えられた才能のことです。
それを持つ者と持たざる者。
あるいは持つが故の苦悩。
古今東西語られたテーマではありますが,
この作品は舞台設定も大変面白く,
お薦めの一冊です。

第9位 北風に起つ(黒岩重吾)

古代史の中でも一般的にはあまり馴染みのない
継体天皇のお話です。
黒岩重吾は今年一番はまった作家かもしれません。
僕の古代史に対する興味をますます深くしてくれました。
ありがとう。

第8位 パワー(ル=グウィン)

実は10位の『ギフト』は3部作で,これはその3番目。
圧倒的な力(権力)に抑えつけられた場合,人にはどのような為す術があるのか?
これも様々に語られたテーマです。
理不尽に失われる命がある一方で,
堪え忍んでチャンスを待つ人達。
現実の世界にも苦しんでいる人達が無数にいます。
月並みですが,みんなが平和になれればいいと本当に思いますね。

第7位 おまえさん(宮部みゆき)

『ぼんくら』,『日暮らし』に続く3部作の3番目。
関係ないと思われた事象が繋がっていく爽快感はさすが宮部みゆき。
3部作全部お薦めです。

第6位 白鳥の王子 ヤマトタケル(黒岩重吾)

この辺になると古代史と神話の境目くらいで曖昧。
ますます面白いです。
自分はよく分からない時代の方が好きなので。
この小説ではクマソタケルを倒すときに女装をしません。
作者がイメージにそぐわないと感じたのかな。

第5位 聖徳太子 日と影の王子(黒岩重吾)

歴史上の人物で一番好きなのが聖徳太子です。
平等主義者の理想主義者。
でも理想を実現できなくて晩年は諦観していた。
自分の中ではそんなイメージです。
この小説の中ではもう少し逞しい聖徳太子像が描かれています。

第4位 海人と天皇 日本とは何か(梅原猛)

何故古代には女帝が多いのか?
その問いから聖武天皇の出自に話がふくらんでいきます。
真偽はともかく,大変面白く読みました。

第3位 ヴォイス(ル=グウィン)

3部作の2番目。
書物を禁止された都市の物語。
このシリーズはとにかく世界観が素晴らしく,
3部作で終わってしまうのがもったいないくらいです。
ル=グウィンは紛れもない天才です。
2012年はもっと読んでいこうかな。
実は『ゲド戦記』を読んだことがありません。

第2位 サイダーハウス・ルール(ジョン・アーヴィング)

付属の病院で堕胎も行う孤児院で育った少年の話。
少年は医師の堕胎を手伝いながら成長したため,
資格を持たないにもかかわらず医者よりも数段上の堕胎の技術を会得する。
外の世界に出た彼がそこで見つけるもの。
そして育ての父である医師が彼のために密かに用意したものたち。
それを受け取る決意をする彼。
傑作です。
映画も面白かった。

第1位 くちびるに歌を(中田永一)

つい1週間くらい前に読みました。
別に隠している訳じゃないんだろうけど,
乙一の別名義です。
相変わらずとんでもない天才ですね。
彼と同時代に生まれて幸運だと思います。
五島列島のとある中学校の合唱部のお話。
そこに産休代替要因として東京から音楽教師がやってくる。
そんな始まり。
『二十四の瞳』を彷彿とさせます。
間違いのない傑作ですので,是非。


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