復活日記
written by YOLY
生まれ変わって、虫になって。

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 2006 /2 /14
・ネアポリス
 疲れています。
 昨日の疲労と、今日の疲労がダブルに襲いかかっているのに、
 ビールが後押ししてくれています。
 イタリアの夜も今日が最後です。
 又来たいな。そんな気持ちにさせてくれる国でした。
 最初のタクシー事件を除けば。

 旅行中、いろんなことを考えるのに、
 日本に置き換えて考えるといろいろわかりやすいのではないかと。
 たとえば、一日目の夕食は20ユーロしましたが、
 それは、ハレの食事だったから仕方ないと。
 日本で言えば、スシですね。
 有名で日本人はこよなく愛するけど、毎日食うわけじゃない。
 そして、お高い。
 だから、イタリア人はこんな高いものを毎日食べているのか!!
 というのは違うのではないかと。

 又、ローマという町は、遺跡が多く、町全体がイタリアの雰囲気を醸し出しています。
 今日、ナポリという町に行ったのですが、
 その途中、車窓から見える景色には、
 日本のような高層ビル群も存在してましたから。

 だとすれば、ローマは日本で言うところの京都です。
 そう考えると、何でイタリア料理屋が多いのかも解る気がします。
 京都には日本料理屋が多いのと同じです。

 さて、今日ナポリに行ったと書きました。
 これを、日本に置き換えてみましょう。

 ローマから、ナポリまでは特急で2時間。
 新幹線で1時間30分です。

 つまり、京都に泊まっている人間が、日帰りで東京見物に行くようなモノです。
 そして、ポンペイも見てきたのですが、
 このポンペイ、ナポリから電車で30分弱かかります。
 京都に泊っている人間が、日帰りで東京見物に行き、
 ついでにディズニーランドに寄るのと、
 時間的には変わりません。
 このことに気づいて、あ。俺ってもしかして、馬鹿なのかなと思いました。

 朝9時にテルミナ駅に到着。
 で、気づいたんですけど、
 一日目の夜に僕が降りた場所って、
 裏口っぽいところなんですね。
 そりゃあ、正規のタクシー来なくて当たり前田のクラッカーですね。
 しかも、ここで気づいたんですけど、
 そこからだと、右に進んで正解なんですね。
 正面からだと、左なんですけど、裏口からだと、右になる。

 だから、スタートの時点では遠回りはしてなかったんです。
 まあ、後でルートを整理すると、
 確実に遠回りはしているんですけど。

 特急のチケットは買ってあるので、
 テルミナ駅で本屋などを散策。
 日本の歩き方というような本では、
 日本の名物として、「メイドコスプレして街頭に立っている人」
 が紹介されていました。
 確かに異質なんだろうなあ。

 あとは、アニメ何タラとか、マンガ何タラとかいう本があったので、
 見てみたんですけど、アニメの描き方と、漫画の描き方でした。
 ちえっと、思って日本の漫画無いかなと思うと、
 英語書コーナーに「Love Roma」と言う漫画が。
 聞いたこと無いけど、日本の漫画です。
 ラブロマなのか、ラブローマなのか微妙なところです。
 ところで、ローマって英語だとRomeで、イタリア語だとRomaで、
 微妙に紛らわしいです。
 ぺらぺらめくると、日本語のページもありました。
「SEXしてーよ」という台詞が書かれていました。
 外人はこれを見て、どう思うのでしょう。



 売店でも日本の漫画を探しました。
「東京ミュウミュウ」「ポケモン」「おジャ魔女どれみ」等の、
 ジャパニメーションの塗り絵だとかそういったモノが結構ありました。
 あ、後遊戯王も。

 そんななか、Dr.スランプの多分古本が2ユーロで売ってたので購入。
 1997年発行らしい。ずいぶん古いなあ……。

 あとは、パズル本が多く、
 特にSUDOKUが大人気で、おもちゃもありましたね。
 数独は、日本発のパズルなので、何かちょっとうれしい気分。
 パズル誌には、必ず鉛筆が付いてて、
 あー。日本もこうならなあと思いました。



 雑誌に漫画はなく、
 本屋でも漫画コーナーは少ないですね。
 本屋に、ゲームも売っていて、
 実は僕の前の会社での最後の仕事が、
 自分の作ったゲームをヨーロッパ向けに作り替えるという作業だったので、
 売ってないかなと探しましたが、
 ありませんでした。その会社のほかのゲームはあったんですけどね。

 あと、トイレが有料。これは新宿なんかもそうなので。
 気づいたら女子便所で用を足してた事は内緒です。
 出てきたら女の人しかいなくてびっくり。

 閑話休題。
 ローマをでて、いざナポリへ。

 例の彼にであうかなと、ビクビクしてましたが、
 結論から言うと、であいませんでした。

 つーか、乗客にほとんど日本人はいませんでした。

 ナポリはガイドブックでは超危険と書かれています。
 裏路地にはいるな。一人で歩くな。バッグは持つな。

 注意だらけです。だから、日本人は少ないのかも。

 でも、行ってみたかったんです。
 ジョルノや、アバッキオ、ナランチャ、ブチャラティ、フーゴの生まれ育った町へ。

 駅を降りると、露天商だらけです。
 人がごちゃごちゃしています。
 日本で言えば大阪の通天閣のあたりみたいな感じです。
 アメ横の露天商しかいない版みたいな感じです。

 本当の予定では、
 ナポリに着いたらポンペイに行き、それからナポリに戻って食事。
 の予定だったのですが、お腹がすいてたこともあり、
 先にナポリ観光をすることにしました。

 はじめに、あらかじめ調べておいた、
 ナポリ1おいしいと言われているピザ屋が二つあり、
 しかもその二つが近くにある
 と言うことなので、
 よし、食べ比べてみようと、ネットで調べた地図を手に。

 よくよく考えると、僕、ガイドブックを持っているのに、
 ガイドブックに書かれている店には一軒しか入ってないんですよね。
 ま、その一軒は後ほど。

 地図には、人通りが多いと書かれている通りなのに、
 何か閑散としています。
 そうか、今日は日曜か。
 気づきました。そして、ほとんどの店が閉まっていることに、戦慄を覚えます。

 嫌な予感は的中します。
 一軒目のピザ屋、見事に閉まってます。

 ええええええええ……ここまで、マルガリータを食べに来たのに。
 ま、……まだ、二軒目があるさ。

 二軒目。
 実はこっちの方が有名だったりします。
 僕の買ったガイドブックにはなかったモノの、
 ほかのガイドブックにはありました。
 店の前に二人ほどの観光客がいます。
 あれ?何かトラブっているのか?
 と思ったら、ウエルカム。
 ドアが開いて、さあ入れよというジェスチャー。

 マルガリータをおいしくいただきました。
 一枚の大きさが大きいので、
 二軒は食えなかったな。とも思いました。



 町を歩きつつ、海へ。
 本当は船でカプリ島(ブチャラティがポルポの財宝を隠した島)に
 行きたかったんですけど(ジョジョ解らない人は置いていきます)、
 冬は青の洞窟という超きれいな洞窟に入れる確率が低く、
 又、往復に数時間かかるというので、
 とりあえず今回は見送ることに。

 海沿いに歩き、卵城に上り、
 ナポリを見渡し、
 さて、駅に帰ろうと。



 しかし、駅から卵城までは上では数行ですが、
 実際には一時間くらい歩いてます。
 昨日からの疲労もあってくたくたですが、
 タクシーは怖いので、又歩き出します。
 ガイドブックに載っているカフェに(これが唯一ガイドブックを頼った飲食店)
 立ち寄りながら、駅に向かおうと。

 カフェの近くには大きな広場があり、
 お祭りなのか知りませんが、
 コスプレイヤーたちがうろうろしています。



 と言っても、10歳にも満たないような子供たちですが。

 サッカーをやっている少年たちや、
 風船を売っているおじさんなど、
 何か、気持ちいい広場でした。

 カフェで、糞甘い、でもたまに苦く、ナッツが香ばしい飲み物……
 というより、デザートを食べ、出発。
 ちなみに、ここのカフェは、先払い形式だった。
 昨日のところもそうだったのかもしれない。
 レジスターに注文。レシートをカウンターに持って行くという形式。
(でも、昨日はいったピザ屋は、確実にレジが後だったけれど)



 ショッピング街を通り、
 ここはふつうのショッピングモールに、露天商がいるタイプの商店街。
 コピーブランド品や、コピーCD、コピーゲームなど。
 ニンテンドッグスのCDがあったけど、あれは何でやるんだろう。
 エミュレーターかな。タッチできないけど。
 又、脇道は結構暗く、ああ、こっちは行っちゃ行けないんだなと思いながら、
 駅へ。



 駅と行ってもガイドブックに寄れば、
 最初に到着した駅とは少し離れたところにある駅からじゃないと、
 ポンペイには行けないらしい。

 怪しい市場の横を通り、
 なんだかという駅へ。
 もう、今日はトラブルもなく、あまりおもしろくないなあ。
 なんて思ってました。



 ここまでは。

 駅の前には、フランクに「金くれ(イタリア語)」と紙コップを差し出してくる、
 乞食のお兄ちゃんや、
 ケツ丸出しで、でも、けつの穴のところにはタバコの空き箱を挟んで、
 かろうじて穴は見えないようにしている太っている人(性別不明)が、
 ダジダジと尿を排泄しているなど、結構怖い感じの駅。

 こええと思いながら、チケット購入。
 で、時刻表を見ると30分後まで電車は出ない模様。

 えええええ。
 時計を見ると、今2時45分。
 電車が出るのが3時11分。
 ちなみに、ナポリからローマまで帰る電車の発車時刻は
 5時30分。

 しまった。時間がない。

 で、ポンペイまでどれくらいかかるんだろう。
 と思い、日本にいるときダイソーで買った、
 イタリア語会話事例集を頼りに、
 聞いてみると、どうやら45分らしい。

 45分?うわあ、ぎりぎりだなあ。
 帰りの電車もあるか解らないしなあ。

 ええい。
 何とかなれ!!

 と、電車に乗車。
 次の駅が、どうやらナポリの特急なんかが出ている駅と直結しているらしい。
 なんだよガイドブック。
 そういう事書いておけよ。
 おかげでこっちは、見たくもない放尿シーンを……
 ……まあ、おもしろかったからいいけどさあ。

 で、電車に揺られること30分弱。
 ポンペイ到着。
 あ、さっきの45分より早く着いたんですけど、
 これは、どうやら、乗った列車が急行だったからっぽい。
 途中20駅くらいのうち、4駅くらいにしか止まってないですから。

 で、じゃあ、帰りの電車は?
 と見てみると、10分後と、40分後と、70分後がある。
 ただ、40分後の電車はグレー表記で、
 70分後の電車は、今の電車と違うマークが付いている。

 もしかしたら、40分後の電車はこれ、素通りするって事で、
 70分後の電車は各駅停車(=45分かかる)ってことか。と推理。

 もしそうなら、特急の時間には間に合わない。
 うーん。
 ここは、10分後の電車に乗るしかないのか。
 と腹を決め、
 ポンペイの入り口で写真撮影をした後、
 ポストカードを買って、その10分後の電車に乗る。



 ナポリ駅に4時30分につく。
 一時間暇。

 そして気づいたんだけど、
 俺帰りの切符買ってない。

 というのも、改札という概念が基本的にないんですよね。
 このイタリアって国は。
 改札代わりに自分で印字。
 たまに、入り口に自動改札がある駅もありますけど、
 出口はノーチェック。
 うーん。キセルし放題じゃないのかこれは。

 というわけで、ポンペイは中に入れず。
 いつか又来てそのときこそ、犬の絵にある鍵を手に入れてやると決意。
 フィレンツィエ行き超特急(実際はミラノ行きだったけど)に乗り、
 ローマへ帰る。

 ところで、行きはICと言う特急
 帰りはES(ユーロスター)という超特急に乗ったんですが、
 それぞれ一等席が20ユーロ強、30ユーロ強。
 2等席だとそれよりさらに安いわけで、
 距離を考えると、日本の鉄道よりだいぶ安いなと。
 だって、新幹線だったら、
 東京から京都までグリーン車使ったら2万近く行くでしょう。



 ローマに戻り、
 フェットチーネを食べ、
 ホテルに帰り、ビールを飲みつつこれを書いてます。



 さらば(アリーベデルチ)、イタリアよ!!
 (2/12 22:14記す)




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