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2006
/10
/15
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・過去からの悪意
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どうせなら、下北沢で。
と思ったのが間違いだったのです。 はっきり言って、千葉県民にしてみれば下北沢何て、 京都の隣のようなものです。
新宿以西というのは、 京都だろうが、富士山だろうが、下北沢だろうが、 遠いという一点でしか考えられないガンダーラなのです。
下北沢は2回目で。 前回は、会社帰りにナイロン100℃という、 ケラリーノサンドロビッチ氏が主催を務める劇団の芝居、 カラフルメリィでオハヨを見に行ったのですが、 そのときは会社帰りで、上演時間ギリチョンパで行ったので、 町並みを見ることができませんでした。
今回は結構余裕を持って行ったので、 町並みを楽しめました。
面白い街ですね。 あの街は。
古本屋や中古CD屋がかなり良い感じです。 地元の古本屋は何というか、ブックオフのような、 新しい古本しか取り扱っていない店しかないので。
唐沢なをきが良く特集するような、 昭和20年代の雑誌や、昔の単行本が置いてある古本屋に感激。 神保町に行けばあるのかもしれないですけど。
そう言う本も良かったのですが、 あまり持ち合わせがなかったため、 ゆでたまご氏の初期短編集おーい!!マンガだよーんを200円で発見したので、 それを買う。
で、演劇鑑賞。
見たのは、 下北沢の、ザ・スズナリという劇場で上演されている、 THE SHAMPOO HATの「津田沼」と言う劇。
演劇をドラマ化するという「演技者。」というTV番組で取り上げられた、 「アメリカ」と言うタイトルが面白く、 コレを上演していた劇団であると言うこと、 千葉県民として、タイトルの津田沼に引かれたと言うこと、
この2点だけでこの芝居を選んだのだが……
やられた。
いや、精神をやられたと言った方が良いかもしれない。 非常に厭な気分になった。 陰鬱な。でも、うーん。上手く表現できないが、
過去からの悪意が攻めてくる話なのだ。 以下、ネタバレ。
10年前と今の話が交錯していくのですが、 10年前の話が酷い。 主人公の今の奥さんに、主人公が告白しようとして、 彼女を家に招き入れる所から話は始まるのですが、
最終的に、その子は主人公の目の前で友人にレイプされちゃうんですよ。 と言っても、友人が望んでするわけではなくて、 いきなり上がり込んできたヤクザが悪戯にレイプを強要するんです。
まあ、それだけ書くと荒唐無稽に聞こえますが、 流れを完全に無視して書いてますから仕方ないです。
見れば、だんだん悪意が濃くなっていくのが判るのですよ。 自分が主人公だったら、友人だったら、 一体どうするだろうと思いながら、 暴力による悪意って言うのが怖くて。
電気が点いてこっちの世界に戻ってきたときに、 ああ、あそこにいなくて良かったと思いました。 台詞が又、津田沼なので、知っている地名がばんばん出てきて、 何かもう、非常にリアルなんですよね。
一昼夜経った今でも少しふるえてます。 自分には耐性があると思ってたんですけどね。 やはり、芝居のエネルギィは凄い。 しかし、周囲の観客は、そう言うシーンでもきちんと笑うときに笑えていて、 すごいなあと思いました。
うーん。又、見に行きたい。
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