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2006
/10
/28
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・死の果て
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木更津キャッツアイ ワールドシリーズを見てきた。
今日は、楽しみな物が多すぎて、もう、よくわからないです。 京極夏彦にも会ってきましたし、 この後、TVでは踊る大捜査線のスピンオフ「弁護士 灰島秀樹」もあるし。
木更津キャッツアイの映画は、 一言で言ってしまえば、
ずるい。
ですね。
いや、いい話です。面白いです。130分中120分は泣いてました。 鼻つまんでも涙が止まらなくて。
ストーリーは何を書いてもネタバレになってしまいそうなので、 構造的な話と、死についての話を。
構造的な話。 たまにギャグマンガなんかであるんですが、 それまでギャグなのに、キーマンが居なくなると急にリアルになってしまう話。 古くは、劇画オバQや、イオナ、トラキーヨなんかもそうですね。 有名どころだと奇面組なんかもこれにあたります。 ※ただし、奇面組の場合、奇面組が居なくなるパートが短いですけど。
何て言うんですかね。 それまでバカやっていた登場人物が、 急に現実的になってしまうって言う。 それまでげらげら笑ってみていた私=読者は、 そこで急に現実の重みを知らされてしまうわけで。
何か、そう言うのってスゴク僕の中で、ずるいなあ。 って思っちゃうんですよね。 ずるいと言うより、現実の戻るのが畏いのかもしれません。 いや、畏いのでしょう。
木更津キャッツアイというのもそう言う話で。 泥棒だ何だって言っていても、絶対につかまんないし、 ぶっさん死ぬって言っても、死なないし。 無職でもお金に困らないし。 怪獣出てきたり無人島に行ったり無茶苦茶で。 でも、劇中でぶっさんが死んでしまって。 みんなの生活がリアルになって居るんですね。
最初の30分はその変化にとまどいました。 物事って言うのは変わっていく物ですけど、 やっぱりお話の中では変わって欲しくないなあ。 と言う物がありましたし。 一応、日本シリーズ内で2033年を見せていて、 そこでは楽しそうなんですけど、 2006年のみんなは楽しそうじゃない。 このままだと、2033年は無かったことになってしまうのではないかと。 ※コレは今でも危惧していますが、 公式本のインタビューによると、アレは正史なので、 一応、歴史はアレに向かっていくようです。
で、そこに再び無茶苦茶が割り込んでくるんですけど、 やっぱり、登場人物も一旦リアルを体験している人たちな訳で。 まあ、そこが面白くて切なくなってきてずるいなあと。
年齢的にほとんど同い年なんですよね。 劇中での年齢こそ3個下ですけど、 演者の岡田義徳氏は実年齢は僕より上ですし。
だから、彼らが抱えている不安や悩みって言うのは、 現実世界の僕も今は解ってしまうって言うのもあります。
死について。
いやあ、死ぬのが怖いんですよ。 ずっと昔から。 まあ、たいていの人はそうなんでしょうけど。
ずっと死についてうだうだ考えていて。 まあ、筋肉少女帯に惹かれたのはそういう面も持ち合わせていたからだと。 そう思います。
劇中で、ぶっさんと言うキャラが死ぬんですけど。 というより、始まった時点で死んでいて、 みんなが死ぬ間際のことを思い出していくんですよ。 そこでぶっさんが言っていることって言うのが、 常に僕が思っているようなことだったりして。 ああ、みんなこういう事思って居るんだなあ。 って思いましたね。 少し安心したというか。
筋少の「ノゾミ・カナエ・タマエ」に出てくる、 『あいつもわりになかなか いいやつだったなんて マクドナルドで ハンバーガー食べながら言われちゃったりする』 に似た台詞が出てくるんですけど、 凄くなんか切なくなってきて。
僕は、こう、いつ誰が、そして自分が死んでも良いように、 出来るだけいろいろな人に連絡を取ろうとして居るんですよ。 望むならば。
自分の友人が自分より先に死なないことを願いつつ−−。
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