復活日記
written by YOLY
生まれ変わって、虫になって。

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 2008 /10 /2
・沖縄3日目
 那覇の夜、疾走する車。
 その車が着いた場所は、真栄原という町だった。

 なんと表現すればよいのだろうか。
 一言で言うなら、売春街だ。

 全ての家が道沿いに大きな窓というか、玄関を持っており、
 8割ほどの家の窓は閉まっていて、カーテンが閉じられている。
 残りの2割の家は窓が開き、ピンクや紫の色のランプに、
 女の子が照らされ、道路を見ながら微笑を浮かべている。

 そこで、気に入った女の子が居たら、
 お相手をしてもらうのだそうだ。

 閉まっている窓は、今正にそこで行為が行なわれていると言う。

 15分5000円。
 そこには、愛などはもちろん無く、
 会話も、何も無く、ただ、するだけ。

 誰も望んで地獄には落ちぬ
 神様の気まぐれさ

 特撮の「揉み鞠」の一節が脳裏をよぎる。
 いや、ここは地獄なのか?
 そういってしまうのは、彼女らに失礼なのではないのか。
 だが。

 町にいた男が言う。
 俺、今日は2回戦にチャレンジしようかな。

 友人が言う。
 此処の女はレベルが高くていい。

 此処は本当に。
 酒の所為か涙が出そうになる。
 15分1回5000円。
 それで、いいのか。

 なんだか、カルチャーショックを覚え、
 自分はそこを好むようにはなれないだろうな。
 そう、思った。

 で。
 友人達も特に何をするでもなく。
 町の様子が見たいという話だけだったので、
 そのままホテルに。
 酒の所為もあり、すぐさま眠りにつくのだが……

 午前3時頃、僕らは大音量で起こされる。
 今度は、アニメソングはならないのだが、
 鼾だ。Aさんの鼾が五月蠅いのだ。

 Tくんと、どうしようねえ。といった感じで顔を見合わせ、
 何とか眠ろうとするも、攻撃は明け方まで続き、
 午前7時、耐えられなくなった僕らは、取り合えず風呂に行くことにする。

 風呂から出て、さて今日はどうしようネエなんて行っていると、Aさんも起きたご様子。
 飯を食いに行こうと、レストランに行くと、行列。
 うひゃあ、これはこまったねえと。
 でも、ホテルで朝食食べるのに並んでいるのなんて初めて見たよ。
 なんていうか、ホテルがでかすぎてか、
 エレベーターがなかなか来なかったり、
 来ても凄く混んでいたり、
 ……悪くないホテルなんだけど、決めの細やかさが足りないなあと。
 残波ロイヤルホテルはさ。

 で。
 Aさんに、時間かかりそうだから先に風呂に行かない?と言われるも、
 いや、俺たちもう入ったし……。と。
 じゃあ、一人で行ってくらあと、Aさんはお風呂に。
 本当に爆睡していたんだなあと、Tくんと2人顔を見合わせる。

 暫くして朝食タイム。
 朝食をとっているとAさん登場。

 飯を食い、
 さてこれからどないすべえと。

 昨晩の女の子は11時頃に水族館に来ると行っていた。
 だから、今すぐに向かおう!俺が運転するから!
 と、もう少しゆっくりしたいと言う、Aさんを強引に車に詰め込み、
 水族館へGo!

 水族館に寄った後、ホテル近くまで戻ってきて塩を作り、
 国際通りで買い物して、毎年食べているステーキ屋でステーキを食べ、
 風呂に入ってゆっくり空港に……という予定だ。

 9時にホテルを出、流石に早いんじゃないの?
 11時前についちゃうよ何て言っていたのだが、
 本当にぴったり11時に到着。

 よーし!あとはあの娘からの連絡を待つばかり……

 ……って、ぶっちゃけ、女の子からの連絡はなかったんですけどね。

 まあ、連絡が無くて良かったかも。
 この後、水族館をうろついて、
 時計を見ると午後の2時。
 ホテルから2時間かかった。
 ホテルから那覇まで1時間強。
 今から那覇に向かうと、5時過ぎ。
 レンタカーの返却時間は、7時。
 塩作成時間は、30分。
 昼飯と夕食を食べて……
 国際通りで買い物をして……


 ……ん?
 塩作っている暇なんてねーぞ!


 さらには、Aさんは北谷という町で見たい店があるという。
 うん、今すぐその店に向かおう。高速使おう。
 というわけで、ばびゅーんと北谷へ。
 途中、A&Wという、沖縄にしかないハンバーガーショップで昼食。
 北谷で軍服(Aさんはサバイバルゲームに最近はまっているのです)を
 見て、上野の方が安いと言うことになり、国際通りへGo!
 おみやげだとか、自分へのご褒美だとかを購入して、
 午後6時。
 ステーキどうする?食いたい。急げ!
 ってことでステーキ屋に飛び込んで、
 急いで平らげ(ちなみに、俺はミディアムを頼もうと思っていたのだが、
 ウエルダンとミディアムを勘違いして、ウエルダンを頼んでしまった)、
 レンタカーを返し、空港へ。

 そして、東京へ帰ってきて、やけに寒いことに驚いたと。
 で、東京に着いたら件の女の子からメール。



 ごめーん。携帯の電源切れちゃって。てへ。



 うん。こうやって大人は嘘をつくんだな。

 しかし、旅って言うやつの帰りは寂しくなりますね。
 ツアーファイナルって感じで。
 またいつか。会えるよね。って、別にその女の子にじゃなくて、
 (いや、勿論それもそうなんですが)
 土地とか、
 沖縄プロレスのレスラー達とか、
 飲み屋にいたテキサス帰りのおばちゃんとか、
 売春街で笑っていたお姉さんとか、
 ダイビングを教えてくれたお兄さんとか。

 何か、寂しくなってしまうんですよね。

 旅行が好きだ。

 この、別れの寂しさが、たまらなく哀しくなるけど。
 でも、それでも、ボクは旅行する。

 今回の沖縄旅行は、やっぱり、そんな感じだったから。
 だから、又いつか、沖縄に行きたいなあと。
 そう、思うのです。

 おしまい。




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