復活日記
written by YOLY
生まれ変わって、虫になって。

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 2009 /9 /18
・呪い
 呪われたお。

 自転車で通勤している途中、
 おばあさんが居たので、すいと横を通ったら、
 危ないネエ。最近の若い者はうんたらかんたらと、
 全然あたりそうも無いのに文句を言っていたので、
 うるさいババアだなあ。とかおもっていたら、

 足が、もげた。

 違った。
 足の裏の感触がぐにゃりとゆがんだ。
 あれ?何だ?クツ壊れたか?
 でも、この前買ったばかりだしなあ?

 とか思って、暫く走ったところで降りてみてみると、
 ペダルがバックリ割れてた。

 え?

 そんなの初めてなんですが。
 しかも、プラスチックだから、割れる時に音が出てもいいもんだと思うが……。

 きっと、あの婆さんの呪いだと思っていると、
 頭の中で声がした。

 (解ったかい?若造。コレに懲りたら、二度と街中で自転車に乗るんじゃないよ)

 ――貴様は、誰だ?

 (解っているくせに、さっきあんたが横を通ったババアだよ)

 ――なん……だと?

 後ろを振り向くと、ババアが笑っていた。
 あ。と思った瞬間、ババアの体は、168キロの速度で、
 自分めがけて吹っ飛んできた。

 鈍い痛みが、全身を貫く。
 バカな。オルトロスのこの俺が、かわせない……だと?
 30メートルくらい吹き飛ばされただろうか。
 起き上がろうとすると、ババアの足が俺の頭を踏みつける。

「若造が。逆らおうとしても無駄だよ。1000年前の聖戦のこと忘れたわけじゃなかろうね」
「聖戦。ということは貴様!バルバトス!……まさか!?」
「そのまさかさ」
 ババアはにやりと笑うと、天高く腕を掲げ、僕のカラスを呼んだ。
「サタナキア様も復活なされた。あとは、あんたさえ居なくなれば……」
「ルシフェルの復活だけは、阻止せねばならん」

 俺は、全身に力をこめたが、ババアことバルバトスの魔力によって、
 体の自由が奪われているようだった。
 しかたない。こうなったら。
 ようやく動かせる左手で印を示す。

「何をやっているんだい」

 あと少しというところで気づかれ、踏みにじられる。
「畜生。だが、間に合ったみたいだ」
 ガオンという音がして、天空がえぐれた。
 兄、ケルベロスが3つの首を抱えて、そこに立っていた。

 俺たちの本当の戦いはココからだ!
 YOLY先生の次回作にご期待下さい。

#ペダルが壊れたところまでは、本当。
 


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